経済・社会
あの日から5年・・・未曾有の大雨災害「奄美豪雨」を振り返る
2010年10月20日。5年前のこの日、奄美大島には観測開始以来最大となる量の雨が降り注ぎました。死者3名を含む人的被害、土砂崩れ、道路崩壊など多大な被害を生んだこの災害は「2010年奄美豪雨」として記録。そして、2015年10月20日で5年が経ちました。
あのときのことは、もちろんシマッチュの記憶に深く刻み込まれているのですが、時間が経つなかで遠のきつつあることも事実。
節目となる今、もう一度"あの日"を振り返ってみませんか。
しーまブログのなかに残っているたくさんの記録を取り出しました。
|降り続けた雨
(鹿児島県 奄美地方における集中豪雨災害の記録より引用)
平成22年10月18日から21日にかけて奄美地方に前線が停滞し,南シナ海にあった台風 第13号の東側で湿った空気が前線付近に流れ込んだため,奄美地方は大気の状態が不安 定となった。特に20日には,奄美地方の北部で雨雲が発達し,24時間降水量が多いとこ ろで700ミリを超える記録的な大雨となった。
名瀬で記録された20日の日降水量は622.0ミリ。観測開始以来最大量でした。
また、18日から21日までの総降水量は、名瀬で766.5ミリ。これは10月の月降水量平年値の3倍以上であったほか、多いところでは800ミリを超えました。(参考:鹿児島県 奄美地方における集中豪雨の記録)


(maman の日記♪ より転載)
この緊急事態を、奄美エフエムはラジオでもブログでもこまめに伝えています。
(引用:あまみエフエムディ!ウエイヴ!)
「ラジオを聞いてください」 2010年10月20日16:12
あまみエフエム 事務局です。
リスナー・ブロガーの皆さまへお願いがあります。
一部の道路は冠水しており、これから満潮に向かいます。
満潮時刻は 夕方 5時 34分 となっています。
充分に気をつけて下さい。場合によっては、高いところへ避難しましょう。
また、地域の防災無線は、雨の影響で聞こえづらくなっています。
あまみエフエム では、常に最新の放送をしていますのでこちらを お聞き下さい。
そして、周りの方にも伝えてください。(ラジオを聴いてない人もいるので…)
また、停電の可能性もありますので、懐中電灯・電池・非常食などを 事前に準備してください。
ご協力お願いいたします。
あまみエフエム 事務局
|ブログで明らかになった被害状況
翌日から、大雨による河川の氾濫、土砂崩れ、住家の破壊や床上・床下浸水などさまざまな被害の事態が明らかになりました。一部では交通路や通信手段も絶たれ、一時離れ離れになった家族へ呼びかけるブログもありました。
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①車が水没、アイノコで避難 (介護老人保健施設『虹の丘』 2014年10月21日 より転載・編集)
知名瀬にあるグループホーム虹の丘が90cmの床上浸水。
認知症を患った利用者9名を公民館へ避難させ、その後に施設まで避難しました。
車で避難を開始するも、水没し地域の方々の協力を得てアイノコで避難をしました。
私も連絡を受け、小宿から知名瀬に車で走りましたが、大浜側はがけ崩れ、里集落側は冠水で、行ったりきたり。
大浜側のがけ崩れを避けながら、知名瀬まで行き、入居者9名を虹の丘まで避難させました。






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②噴き出す鉄砲水 (神主DJの記憶 し~ま版 2010年10月21日 より転載)
余りの雨の勢いが凄いので子供たちが心配になり、自宅へ電話すると下の幼稚園生は園が終わりそのまま学童保育へ直行した様子。心配して学校へ電話すると順じ子供達を集団下校させるとの事で学童保育の子等は迎えの親に任せるとの返事があり、仕事の中途で下の娘を迎えに行きました。
午後3時半過ぎに娘を自宅まで送り届け神社へ向う途中、ふと有村商事ビルの横の路地を通ろうと思い、路地に入るといきなり冠水状態。付近の屋仁川が氾濫した様子です。こんな状態だと神社はどんな状況なんだと不安になりながら神社へ向うと想像を絶する光景が

何かが側溝に挟まってしまい鉄砲水のような水流が外へ流れ出たようです。
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③家族は無事なのか・・・ (Osteria fiore 2010年10月21日 より転載)

とんでもないことになりましたね

fioreのある名瀬浦上と自宅のある龍郷町瀬留で家族が離れ離れになっています

龍郷町中勝・・龍郷町役場前・・ともに通行止め

自宅電話繋がらない・・携帯電話繋がらない

仕込みを昨日してたら逃げ遅れて朝、自宅に帰ろうと向かったら通行止め(涙)
家族



みなさんが無事でいてくれますように・・祈るばかりです

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④お母さんは無事ですよ (★奄美リゾートばしゃ山村★のケンムンブログ 2010年10月21日 より転載・編集)

それから、フロントで働いている龍郷町瀬留の★★さんの息子さんたち、お母さんは無事ですよ。

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|ボランティアが集結!
奄美豪雨災害の被害が明らかになるにつれ、島民だけでなく全国からボランティアや救援物資などが集いました。
被害の状況を知らせるとともに、自分のできることをしよう!という気持ちがひしひしと伝わるブログです。
「奄美豪雨災害の爪痕」(奄美セレクトショップTORTUGA BLOGより転載)


「戸口集落へ2」(奄美の洋食屋さん MISHOLAN BAR susuMUCHOより転載)
「住用へ、そして避難所で感じたこと」(くろうさぎのつぶやきより転載)


「復旧現場より2」(あまみエフエム ディ!ウエイヴ!より転載)


「支援物資と真名津町」(maman の日記♪ より転載)
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あらためて5年前に受けた被害の大きさを実感しますね。
いつ起こるかもしれない自然災害。ありきたりですが、備えあれば憂いなし!!今日ぐらいはこの言葉の意味をみんなで再確認してもよいのではないかと思いました。
(しーま編集部 麓 卑弥呼)
タグ :奄美豪雨