特集 観光
【新ブログシリーズ】奄美歳時記-3月 海開き『サンガツサンチ』
(『奄美歳時記』スカイマークで奄美大島へいもーれより転載)うがみんしょーらん。
スカイマーク奄美就航のキャンペーンの一環で、奄美大島の行事・イベントや風物詩をブログで紹介していますが、新シリーズ「奄美歳時記」がいよいよ始まりました。
季節ごとに奄美の魅力や見どころを紹介していきます。今回は3月に行われる奄美の海開き「サンガツサンチ」を取り上げています。
【奄美歳時記-3月】奄美の海開きは笑顔いっぱい!サンガツサンチを楽しもう♪

本州とも沖縄とも異なる歴史のなか、独自の文化を育んできた奄美大島。
そんな奄美大島ならではの伝統行事や文化がたくさんあることをご存知でしたか?
観光客が気軽に参加できる行事も多いので、伝統行事があるタイミングを狙って奄美大島旅行を計画するのもおすすめ!
今回はそんな伝統行事のひとつである「サンガツサンチ」をご紹介します。
その名の通り、「旧暦三月三日」に行われる節句行事。
本土で三月三日といえば「ひな祭り」ですが、奄美ではサンガツサンチと言えば浜に出て、磯遊びを楽しむ行事なんです。最近では「海開き」も合わせて行われるようになりました。
暖かさを増し、まさに春の様相を感じはじめる、この時期。サンガツサンチ行事に参加して、一足早い春を感じてみませんか?
ウナグ節句「サンガツサンチ」とは
「サンガツサンチ」とは、『ウナグ』(奄美大島の方言で「女性」の意味)の節句行事。この日に、初節句を迎える0歳児の女の子の足を海につけて、健康を願う慣わしがあります。
この時期は潮の満ち引きの差が大きい大潮(おおしお)にあたります。干潮の時間帯には、いつも海の中にある遠くの浜も水面から顔を出すので、たくさんの種類の貝を見つけることができるんです。
お弁当を用意して家族みんなで浜に出て、ごちそうを食べたり、貝拾いを楽しんだり。
サンガツサンチは本来、そんな風に浜で遊ぶ伝統行事なんです。 「サンガツサンチに海に行かないと、カラスになる」
そんな言い伝えもあるくらい(※集落によって異なる表現がたくさんあります)、島の人にとって、この日は「海で遊ぶぞ!」という大切な日だったんですね。
現代では、昔のようにごちそうを用意して海でみんなで食べる、という風景はなかなか見られなくなりましたが、大きく引いた干潮の海に出て貝拾いをする島人たちは多くいます。
そして、奄美市では毎年笠利町と名瀬で「海開き」行事が行われ、初節句を迎える赤ちゃん連れで多くの人でにぎわいます。
春の海で初泳ぎ!笑い声がたえない海開きイベント
2020年にサンガツサンチが行われるのは、3月26日(旧暦の3月3日)。
例年海開きをイベントを開催している、奄美市笠利町のホテルやレストランがある奄美リゾート「ばしゃ山村」の方にお話をお伺いしました。
サンガツサンチの日のばしゃ山村ビーチには、小さいお子さん連れの家族や、お弁当を持って見に来たおじいちゃんやおばあちゃん、泳ぐ準備バッチリの地元の小中学生など、たくさんの人が集まります。
イベントは、海の安全を祈る神事から始まります。
海上保安部の方や、区長さん、役場の方など関係者が集まり、玉串を神様に捧げる玉串奉奠(たまぐしほうてん)や島唄奉納などが行われます。
厳かな雰囲気の神事が終わると、いよいよ海開きの宣言が!
水着に着替えて、この瞬間を待ち構えていた子どもたちが、ワーッと海へ入っていきます。
まだ冷たさが残る海にキャーキャーと叫びながら、水をかけあったりして初泳ぎを楽しみます。子どもたちがマリンスポーツを楽しめるよう、SUP(スタンドアップ・パドルボード)やバナナボートなども無料で体験することができますよ。
一方浜辺では、初節句をむかえる新生児の女の子の足を海につける姿が。子どもの健康と無病息災を祈ります。
突然海に入れられた子どもたちは、驚きすぎて固まってしまったり、海の冷たさに泣き出してしまったり。そんな赤ちゃんを笑顔であやすお母さんお父さんの姿など、ほほえましい光景が浜のそこかしこで広がります。
それぞれが春の海を楽しんでいるうちに、いつのまにかお昼時に。
イベントはお昼前にいったん終了し、会場には持参のお弁当を広げる家族連れや、まだまだ遊び足りない子どもたちが残ります。
春の奄美大島を楽しみにぜひいもーれ
サンガツサンチは伝統行事としても重要なイベントですが、雨や曇りの日が多い冬の終わりを感じさせる、明るく活気のあるイベントでもあります。
春の奄美大島への観光をお考えなら、この行事と合わせてみても楽しいかもしれません。その際はぜひサンガツサンチを一緒に体験してくださいね!
2020年の開催日は3月26日。
イベントの場所は奄美市笠利町のばしゃ山村ビーチと奄美市名瀬の大浜海浜公園で行われます。詳細は奄美市役所(0997-52-1111)でご確認ください。

藤原志帆
大阪出身、26歳で奄美大島へIターン。大学在学中はチリ、スペイン、アメリカに留学し、中南米の6カ国28都市をバックパッカーとして周遊。その後新卒で不動産広告のITベンチャー企業に就職し、トップセールスを獲得する。美しい海に憧れて奄美大島に移住した現在は、フリーライター、ブロガー、通訳士(スペイン語・英語)、アフリカンダンサー、予備校など多方面で活動中。地酒の黒糖焼酎が大のお気に入り。
みんなの奄美じまんフォト紹介
【ニックネーム】
あいこ
【コメント】
西古見の三連立神とアダンの木。
【ニックネーム】
アンマちゃん
【コメント】
奄美の海は他の島よりも色が深いのが魅力です。
青、蒼、碧・・色々な海の『あお』を楽しむことができます。
同じ海でも時間帯によって味わいが変わるのが素敵です。

【ニックネーム】
あいこ
【コメント】
西古見の三連立神とアダンの木。

【ニックネーム】
アンマちゃん
【コメント】
奄美の海は他の島よりも色が深いのが魅力です。
青、蒼、碧・・色々な海の『あお』を楽しむことができます。
同じ海でも時間帯によって味わいが変わるのが素敵です。