ライター育成
沖縄のライターから学ぶ、奄美の情報発信のためのスキルアップ!【フリーランス寺子屋】
奄美のいいところをもっともっと外の人に知ってもらいたい!情報発信をしたい!という熱い思いを持っている人は多いのではないでしょうか。
そしてまた、「奄美のことを教えて」「情報がほしい」という声が外から聞かれることも多くなってきました。
奄美への関心が高くなって、需要と供給のバランスがとれようとしている今。
シマッチュ自らが、島の魅力を発信していくには絶好のタイミングかもしれません。
しかし、ここで大切なのは「発信する術(すべ)」。
奄美市の「フリーランスがもっとも働きやすい島化計画」に基づく、今年度フリーランス寺子屋では11月5・6日で、沖縄で地域情報発信をするフリーランスのフォトライターを講師として招き、「地域情報発信」について学ぶ講座を行いました!
(文・写真 日刊しーま編集部)
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■1日目:沖縄CLIP編集長セソコマサユキが語る「地域の魅力を伝えるための6つのポイント」
【講師紹介】 セソコマサユキ
沖縄を拠点に活動する編集者・ライター。出版社勤務などを経て2012年沖縄へ移住。フリーランスとして紙やWEB媒体などの企画・編集・執筆・写真など幅広く活躍中。沖縄のライター発信型観光情報サイト「沖縄CLIP」編集長。http://masayukisesoko.com/
|青い空、青い海だけでない、沖縄の魅力を発信したい
「沖縄」といえば、誰もが最初に思い描くのは、目の覚めるような青い海と空の南国イメージ。
もちろんそれも沖縄の魅力ですが、セソコさんは「沖縄の魅力はそこだけではない。島の人が経営する小さな商店などでの、心と心が通い合うような出会いを通じた沖縄の魅力を紹介したい」と、さまざまな媒体で情報発信をしているそうです。
|地域ライターとしての心構え!6つのコツ
セソコさんは、地域ライターとして大切なことを箇条書きで説明。
①地域の当事者になろう
「地域ライターの一番の強みは、"現場"にいるということ。地域のいいところを愛をもって伝える努力をしよう。地域のことを自分ごととして考えることが大事」
②良いネタとは?その見つけ方
「読者に"行きたい"と思わせるもの、自分が満足できたものを紹介すること。また、読者層ターゲットにあったネタを選ぶことも重要。読者に響くネタを選ぼう」
③取材対象者とは丁寧なやりとりを
「丁寧すぎるということはない。とにかく人間関係は大切にしよう!」
④「伝わる」記事をつくろう
「いくら自分が"いい"と思っても、読者に伝わらなくては意味はない。現場で自分が感じたことを言葉や写真に表現しよう」
⑤継続すること
⑥セルフブランディングをする
どれも記事を書く上で基本であり、常に心がけていきたいことばかりです。
|一番大事なのは人の心を動かす記事が書けるかどうか
最後に、記事を書く上で大切な心得を伝授。
まずは「なぜ記事を書くのか?」というモチベーションの再確認を促しました。
「僕のモチベーションは、沖縄に恩返しをしたい、ということと沖縄のよさを自慢したい、ということ。みなさんも奄美を発信する目的をしっかりと確認してください」とセソコさん。
その熱い思いは熱量となって、記事に反映されるといいます。
「一番大事なのは人の心を動かすこと。自己満足ではなく、見た人が行動するような記事がかけること。その意識で記事を作っていってください」と呼びかけました。
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2日目:沖縄CLIP人気フォトライター 桑村ヒロシが教える「地域の魅せる写真の撮り方」
【講師紹介】 桑村ヒロシ
沖縄在住のプロフォトグラファー。長崎県福江島出身。大手出版社勤務を経て独立、フリーランスとして活躍中。南海日日新聞コラム『南走平家とシマ唄』(2013年〜2015年)担当。沖縄写真デザイン工芸学校非常勤講師。http://okinawaclip.com/ja/detail/717
|自分がイメージした写真を撮る方法
シャッターを押せば誰にだって撮れる写真。
でも、露出やアングル、画角などさまざまな技術を知り、応用すれば一枚も二枚も上の写真を撮ることができます。
「何をどんな感じにとりたいか」という自分のイメージを明確に持ち、カメラの基本操作を学ぶことで、思い描いたとおりの写真を撮ることができる」、と桑村さん。
具体的なポイントとして、
★何を撮りたいのか、主役と脇役を決める
★主題の置き方と対角線を意識しよう
★アングルを一方向だけでなくいろいろと変えてみる
★背景を気にする
などを列挙。
続いて具体的に、室内でのとり方、物撮り、人物の撮り方をレクチャーしました。
|飛行機は窓際を予約
よい写真を撮るために桑村さんが心がけていること、大切なことなどを説明。
✔「どんな場所にいても、常にシャッターチャンスを狙う。飛行機は窓際を予約しよう!」
✔「標準レンズに始まり標準レンズに終わる。基準がなければいくらやっても無駄だ」
✔「ファインダーをのぞいて構図を探すな。ファインダーは構図の最終確認作業」
✔「風景撮影には3度通え!」
などなど多数の「桑村語録」が飛び出し、受講生は熱心にメモをとって学んでいました。
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|スキルの積み重ねと情熱があれば
2日間フリーランスとして活躍する講師2人のお話を伺って、感じたのは、その地域のことが好きで、その魅力を伝えたいという情熱。そしてそれを形にできるだけの確かなスキルと客観性を持っているということ。
熱い思いだけ、あるいはスキルだけ、それだけでは多くの人に魅力を訴えかけて、心を動かすことには到達できないのです。
奄美においても、沖縄CLIPと同種の、地域ライター発信型のサイト「あまみっけ。」があります。
こちらでも奄美大島・加計呂間島在住のライターが活躍しています。
講座をきっかけに、奄美の情報発信に向かって受講生のみなさんが一歩進むことができたならば、とてもうれしく思います!
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